「あなたがたは、それぞれ賜物を授かっているのですから、神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を用いて互いに仕えなさい。」
ペトロの手紙1 4章10節
聖書は私たちを創造するとき、神さまの愛によって、一人ひとりに生命としての賜物を与えてくださいました。その賜物は、一人ひとり違っていますが、違っていて良いのです。それらを互いに合わせ、補い合い、助け合うように創造されているからです。
パッチワークがありますが、異なる色や柄や形、大きさの違う布を縫い合わせて、豊かな作品が完成するのと似ています。そこに、違いを超えて共に生きることの素晴らしさがあります。
しかし「その賜物を用いて」と言われます。パッチワークのような関係を、具体的に実現することが出来るでしょうか。
NHKの朝ドラで、やなせたかしさんと暢さんが主人公の「あんぱん」が放映されました。「アンパンマン誕生」の作品でした。やなせさんの言葉に、
「困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても、国が違っても『正しいこと』には変わりません」と語っています。
やなせさんは戦争中の辛い経験の中で「正義とはなにか」を考えるようになり、「正義とは実は簡単なことなのです。困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を『正義』と呼ぶのです。なにも相手の国にミサイルを打ち込んだり、国家を転覆させようと大きなことを企てる必要はない。だから正義って相手を倒すことじゃないですよ。アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ?」と語っています。
今の時代、共に生きることは難しいのですが、やなせさんは作詞家としても活躍し、「手のひらを太陽に」や「アンパンマンの主題歌」の歌詞も手がけています。子供向けの歌の中にも、生きることの難しさと同時に「希望」や「生きる喜び」を見出し、「生きることの大切さ」語っています。
もしかすると、パンである自分を食べさせ他者を救うアンパンマンこそ、やなせさんのイエスさまなのかも知れません。そして、何よりも暢さんは高知教会で洗礼を受けたクリスチャンでした。その暢さんと共に生活する中で、神さまの愛に触れアンパンマンが誕生したのではないでしょうか。聖書は、私たちに生きる希望と喜びを語っています。そして、その生きる喜びをアンパンマンのように、分け与えられる人になれたらと思います。

